糖尿病

新しく木曜日午前中にも都城の病院の外来を受け持つ事になりました。
何も考えずに簡単に引き継ぎを受け、行ってみると患者さんは全員DM。外来の看板を診てみると、木曜日の欄には「宮医大糖尿病外来」という文字が、、、

そういえば糖尿病外来を引き継いだのだったとその場で思い出しました。
何しろ前の担当の先生が呼吸器グループの先生だったので、すっかり一般内科か何かかなと勘違いしておりました。
まさか私が糖尿病外来をする事になるとは、、、

しかし外来を引き継ぐ、又は引き継がれるというのはいやでも他人(他の医師)の目が気になります。
いつも色々な事に批判的な私に引き継ぎを受ける前の先生は相当嫌だったはずです。実際ちょっと気にしてました。

糖尿病の患者さんの薬物療法は日米で随分違うな、と感じます。沖縄と本土でも違うのかな、、
前医の処方癖でだいたい分かります。

私は日本の学会が発行しているガイドラインに随分失望され続けた経験から、欧米のガイドラインを読むだけでも大変なので日本のガイドラインは読まなくなってしまいました。
糖尿病患者の薬物療法は今年、American Diabetes AssociationとEuropean Association for the Study of Diabetesのコンセンサス2009年度版が無料で利用可能です。太っ腹ですね。

薬物療法のポイントは、、

A1cのターゲットは7%未満。低血糖発作をよく起こす人や余命の少ない人、罹患期間が長い人では特にこのような緩いターゲットとする。
また、罹患期間の短い人、余命の長い人などはもうちょい厳しいターゲットでも良いかも。

Step1はLifestyle modificationとメトホルミン。Lifestyle modificationはちゃんとしたDieticianに行動変容を起こすべく指導してもらう。メトホルミンはGI side effectに注意しながら1日量2000〜2500mg程度までTitrate可能。Lactic acidosisはレア。クレアチニンクリアランス60以下など、腎機能障害がある人や、造影剤を投与される人、ショック状態にある人などで起こす可能性あり。
日本では保険適応量が750mgなのですか?1500mgに上げようという動きがあるようです、、

Step2はSU薬かインスリン導入

それでもダメなら、TZDやα-Glucosidase inhibitor、DPP-4 inhibitorなど。このDPP-4 inhibitorのジャヌビアはもうすぐ発売なんでしたっけ?


現実は、メトホルミンが入っておらず、α-Glucosidase inhibitorやSU薬がまず入ってるケースが殆どですね。メトホルミンはちょっと高齢者だと何となく日本では避けられている気がします。

あと何より、A1cのターゲットがやはり厳しすぎる印象です。もちろん余命や罹患期間、本人のADLなどにもよりますが、80代後半のおばあちゃんでA1cが6台だったら十分じゃん、ていうスタンスです。A1c6.0で薬がいろいろ入っていたら、むしろ減らしてあげてもいいかなとさえ思います。

DMの話は尽きないのでまたの機会に。

J Club

Jikei Heart Studyをとりあげました。
研修医のY先生がしっかりプレゼンしてくれました。

このスタディはこのブログに行き着くような人はよくご存知かもしれませんが、PROBE法を採択しているのにPrimary endpointの設定に問題がありました。
それでもLancetに載ってしまうのだから、読者が気をつけて読まなければ仕様がないね、という話。

その辺に気をつけないと、NNTは27と、わりかし良い結果に見えます。要注意。



私のTetanusの患者さんはとっくに帰宅されましたが、今年4例目の方は未だに筋弛緩薬がきれません。きると、硬くなってきます。
週に一度、Off challengeを行っていきます。

県内研修プログラム別マッチング結果

宮崎大学医学部附属病院27人(定員54人)
県立宮崎病院7人(10人)
古賀総合病院2人(3人)
生協病院2人(4人)
県立延岡病院0人(2人)
県立日南病院0人(2人)

()内は定員数です。

県立宮崎病院にて研修する自治医科大学出身の学生2人はOut of Matchでの採用なので、この人数には入っていません。

大学病院の27人に関しては、このうちたった14人が自大学出身者です。マッチ者の52%。
しかし13人も県外の大学出身者が初期研修で宮崎に戻ってくる、もしくは新規にやってくるんですね。

昨年は大学マッチ者38人中、29人が自大学出身者でした。つまり、宮崎大学の学生が自大学に残って研修する道を選ばなくなった結果が、このマッチ者数減少につながっています。

県下合同ケースカンファ

神武さまでは山車の組み立てのみ手伝ってきました。
2日目は急な仕事で生憎の不参加です。

先日紹介したERマガジンの1冊丸ごと中部病院特集を読みました。
OBからのコラムで鹿児島県は今村病院分院の西垂水先生の言葉には胸が熱くなります。中部病院を卒業後も異端児であり続けようという決意。コラムの一言一言が胸に沁みます。
西垂水先生は徳田安春先生をして臨床の天才と言わしめる傑人です。個人的に会った事はありませんが、隣の県なのでいつかお会いしてみたいです。
チーフレジデントの嶋崎先生は私の論文を引用してくれて、感謝です。
小野先生の記事にはM&Mカンファのノウハウが紹介されています。そういえばカンファで最も面白く、人が集まっていたのが小野先生のM&Mでした。
宮崎大学でもできないかな、、、

来年1月末に、県下の医学生、研修医、若手医師参加型の合同ケースカンファを企画中です。
ゲストスピーカーにも全国レベルの方を調整しています。
会場は確保したのですが、後はお金の問題ですね、、、

医学英語

宮崎観光ホテルでPaolo Barone先生というパーキンソン病の専門家が講演をされました。
イタリアはナポリ大学の先生です。

少数しかこないから是非来なさいと私のような末端にまで動員がかかったので、頑張って質問しなければならないのかなと4ヶ月ぶりに使う英語で素人ばりの質問をしてみました。しかし私が熟睡している間にプレゼンしていた内容そのものを質問してしまい大恥をかきました、、、

いつまでたっても英語を聞くのは眠気を誘われます。ネイティブでない以上、英語をストレスフリー、集中力ゼロで聞ける日は永遠にこないでしょう。

私は英語論文をいちいち読むのがおっくうな不精者なので、研修医の頃からPodcastで流し聞きしています。リスニングの練習にもなって一石二鳥でした。

Johns Hopkins Medicine News Roundup

一番よく聞いています。
Elizabeth TraceyとLange先生の軽妙なトークで、眠くなる事無く聞けます。

JAMA

JAMAの編集長のDr. DeAngelisが語っています。独特のゆったりとした喋りで、聞き取りやすいのですが、抑揚が少なく眠くなってしまいます。

他、NEJM, Annals, Medecins Sans Frontieresなどなど、、


プロフィール

Author:清山 知憲
東京大学を卒業後、沖縄県立中部病院、ニューヨークのBeth Israel Medical Centerでの研修を経て宮崎へ帰還しました。
医師不足問題、臨床研究、総合内科、感染症に興味を持ちます。
ご意見やお問い合わせはこちらまで。
g060032@gmail.com

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